東郷家へ嫁いだ話ネタバレ話です！3話では、怪しげな遭遇と癒やしの薬、そして一家を揺るがす突然の再会。文と東郷の絆は深まる中、過去の影が彼らの未来を脅かす。愛と天与の力が試される時が来た。早速3話のネタバレを見ていきましょう！
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ネタバレ3話
樹が文に対する悪態をつきながら街を歩いているとふいに呼び止められた。百目鬼という怪しげな男から「これ１ついらないか？」と紙を差し出される。
東郷家では文が朝食の準備をしようと屋敷を歩いていたところ榛名に会った。
昨日の薬のおかげで腕の傷がたった一晩できれいになったとお礼を伝えると、それは私からではないと言われる。東郷自身が治癒の天与を練り込み、文のために調合させた薬だった。文は東郷の優しさに触れると心が温かくなると感じていた。
東郷が通りかかった。
朝食は部屋へ運ぶと文が伝えようとしたところ、「…一緒に食べないか？」ここへ来てから一度も一緒に食事をしていないからどうかと声をかけられた。
嫌か？と聞かれた文は「…ぜひご一緒したいです。」そう返事をした。東郷家は松方の家よりうんと呼吸がしやすいのに文は胸が時々苦しくなる。
そこへ伝令箋が来た。
伝令箋は主に戦況を伝えるために使われている、風の天与を利用して遠くにいる相手に送る書簡である。西地区の抗争援護の要請だった。確かに抗争は起きているが兵の様子がおかしくて妙だと東郷は感じる。
すぐに向かおうとしている東郷に「…お気をつけて。お怪我はなさらないように…」文は声をかけた。
「ありがとう。夜にはもどる。」東郷は優しい表情を見せた。
見送る文の両脇にいつの間にか使用人の女性二人が立っていた。文が東郷家で過ごす中で良く話しかけてくれるようになったという原さんと松田さんの二人だった。
今日はもう炊事は大丈夫なので、庭のお花がとてもきれいだから文は外に出てきたらどうかと勧められる。
ありがとうと言いつつ、文はドキッとした。日の下を歩けないので、せっかくの厚意も受け取れない。文は自分にも力があれば東郷家の人たちとも、東郷とも、後ろめたい気持ちもなく一緒にいられるのかなと考えていたら涙が出てきた。
東郷家は広い…などと呟きながら、こんなにあっさり入れちゃうと言う怪しい人影がある。
「呪い子は元気にしてるかなぁ」
文の部屋を誰かがノックする。慌てて涙を拭いて扉を開ける。
「姉さんみーつけたあ」
樹が現れて文はゾッとした。その後ろに父と母も立っていた。東郷家の秘密を探れと言ったのに何をしているのかと父になじられる。窓の外に見える使用人をこらしめようかと言う樹の前に文は立ちはだかる。
ガタガタ震える文に樹は殴りかかろうとする。そこに東郷が現れ、文の肩を抱いた。
「怪我はないか？遅くなってすまなかった。」東郷は文の頬に手を当てる。
現地に向かったと思っていた東郷が現れたので文は驚く。出発する前、屋敷周辺の未来を視たところ、靄がかかっているようで、何かに妨害されて見られなかった。
狙いは屋敷かもしれないと東郷は感じ、榛名に「幻術」を東郷自身に使ってもらい、人に干渉されぬよう身を隠していた。樹は自分は逸材で姉なんかより価値があるので家臣にしてほしいと東郷に売り込む。
「価値がある？お前がか？寝言は寝て言え。」東郷は冷たく言い放つ。
「価値なら俺の方が遥かにあるだろ！そいつは天与を持たない呪い子だ！」樹は言い返す。
床に尻もちをついた樹の目の前に東郷の刀の刃先が向けられている。文は一瞬過ぎて何が起こったのかわからなかった。
「口を慎め。私の妻を侮辱するな。」
時が止まったような空間で、東郷の翡翠の瞳だけが毅然と輝いていた。
感想3話
この章では、人間関係の深化とともに、登場人物たちの内面や運命が複雑に絡み合い、読者の心を引き込む展開が見られました。文と東郷の関係に新たな一歩が記される一方で、樹の登場は家族の絆と葛藤を浮き彫りにします。
特に、東郷が文に示した優しさや保護の姿勢は、彼らの関係性の成熟を象徴しているようです。また、文の涙は彼女が直面している内面の葛藤と、自己認識の変化を示唆しています。
百目鬼との不穏な出会い
百目鬼との不穏な出会いは、物語に緊迫感をもたらしました。樹と怪しい男の交流は、読者にさらなる興味を引きつけ、物語の展開に新たな次元を加えました。彼らの出会いからは、未知の陰謀や物語の進展についての多くの疑問が生まれます。
百目鬼の持つ真の目的や、彼が紙に込めた重要な意味は、物語の未来において決定的な役割を果たすことが予測されます。このシーンは、読者に予測不能な要素が物語にどのように組み込まれるかを期待させます。
東郷の治癒の天与と文への思い
東郷の優しさと文への思いが浮かび上がるエピソードでは、彼の心の奥深さが明らかになります。彼が文のために治癒の天与を使ったことは、単なる愛情だけでなく、深い配慮と思いやりの表れです。
この行為は、彼らの関係が純粋な愛に基づくものであることを示しています。東郷の行動は、彼の内面に秘められた優しさと強さを浮かび上がらせ、文にとっての心の支えとなっています。
家族の再会とその真の価値についての物語の一部では、樹の東郷家への訪問が物語を大きく変えます。樹が自身の価値と家族の繋がりを再評価するシーンは、彼の成長と葛藤を描写しています。
一方、東郷が文を守る姿勢は、家族の絆と真の勇気を示しています。この場面は、読者に個人の価値や家族の重要性についての深い考察を促します。
家族の再会と真の価値
東郷が文のために治癒の天与を使った薬を調合させたエピソードは、彼の優しさと文への深い配慮を浮き彫りにします。この行為は、彼らの関係が単なる政略結婚を超えたものになりつつあることを示しています。
東郷の行動は、彼の外見や立場に隠された本当の優しさと強さを表しており、文にとっての心の支えとなっています。
