目次
漫画「瓜を破る」をネタバレ解説
主人公の香坂まい子は30歳を過ぎても性経験がなく、そのことを大きなコンプレックスとして抱えていました。自分を変えたいと願うまい子は、少しずつ恋愛や人間関係に踏み出していきます。物語は彼女の初めての恋や交際の戸惑いを丁寧に描くと同時に、同世代の女性たちの人生模様も群像劇として描かれます。
長年同棲した恋人に別れを告げられる女性、久々の恋愛で自分を見直す女性、子育てや仕事の両立に悩む母親、自立した独身生活を送る40代女性など、それぞれが抱える不安や希望、現実的な選択が物語に重なります。
吉永

吉永

瓜を破る 主な登場人物は?
◆ 香坂まい子(こうさか まいこ)
-
本作の主人公。30歳を過ぎても性体験がなく、それを大きなコンプレックスに感じているOL。
-
「このままではいけない」と思い立ち、自分を変えるために少しずつ行動を始める。
-
不器用ながらも、恋愛や人間関係に踏み込み成長していく姿が物語の軸となる。
◆ 鍵谷(かぎや)
-
まい子と親しくなっていく男性。
-
彼の存在が、まい子に恋愛や自分自身と向き合うきっかけを与える。
-
落ち着いた人柄で、まい子に安心感を与えながら関係を深めていく。
◆ 味園(みその)
-
39歳の女性。長年同棲していた恋人に突然別れを告げられる。
-
恋愛や人生を見直す中で、元同僚や新しい人間関係に向き合っていく。
-
大人の女性としての等身大の葛藤が描かれる。
◆ 塚田(つかだ)
-
クールな雰囲気の女性。
-
久々に彼氏ができたことで、自分を見つめ直し、恋愛を通じて変わっていく。
-
感情をあまり出さないが、内面の揺らぎが丁寧に描かれる。
◆ 染井(そめい)
-
子育て中の母親。家庭と仕事、そして自分の趣味ややりたいことの両立に悩んでいる。
-
「母親である前にひとりの人間」という視点から、自分らしさを取り戻そうとする姿が共感を呼ぶ。
◆ 沢(さわ)
-
40代の独身女性。自立した生活を送りながら、自分にとっての幸せを模索している。
-
結婚や恋愛に縛られない姿は自由に見えるが、その裏で孤独や葛藤も抱えている。
◆ 磯部(いそべ)
-
43歳の女性。
-
年齢とともに「おばさんらしさ」を受け入れつつ、日常の小さな幸せを楽しもうとしている。
-
群像劇の中で「人生を楽しむ知恵」を見せる存在。
吉永
作者「板倉梓」さんとは?
日本の女性漫画家・同人作家。長野県出身、東京都在住です。代表作『瓜を破る』を中心に、多彩な作品を手がけています。
-
経歴・プロフィール
-
活動期間:2008年〜
-
夫はアートディレクターの小林洋介さん
-
-
活動拠点
-
公式サイト「WATTS TOWER」で最新情報を発信中。ブログでは日記や作品にまつわるエッセイなどが更新されています。
-
『瓜を破る』(女性マンガ)
-
概要:
— 主人公・まい子は30代会社員。性的コンプレックスを抱えつつ、人との関係や自分自身を見つめ直す物語。現代人の抱える言葉になりにくい悩みを丁寧に描いた人間ドラマです。 -
展開形態:
-
コミックス版:1〜12巻(2025年現在)配信中
-
単話版(先行):既に多数(80巻以上)配信されており、雑誌「週刊漫画TIMES」掲載分と同内容。
-
その他の作品
-
『幼なじみと神さまと』(完結・少年マンガ、全2巻)
-
『蝴蝶酒店奇譚』(青年マンガ・オムニバス)
-
『少女カフェ』(四コマ漫画):舞台はお父さんと双子姉妹が営むカフェ。和やかでほっこりした温かみのある作品。2010〜2013年に「Manga Time Lovely」「Manga Time Special」に連載。
-
その他にも、『BreakBreakFast』『タオの城』『間くんは選べない』など、多くの作品があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プロフィール | 長野県出身・東京都在住。2008年から活動。公式サイト「WATTS TOWER」あり |
| 主な作品 | 『瓜を破る』(女性マンガ/単行本・単話版)、『幼なじみと神さまと』など |
| 作風の特徴 | 日常の悩みや葛藤を丁寧に描くリアリスティックな人間ドラマ、ほっこり系の四コマなど |

瓜を破る ネタバレあらすじはこちら
| 1話 | ||
第1話ネタバレ
主人公・香坂まい子は30歳を過ぎた会社員。地味で真面目な性格だが、心の奥には大きなコンプレックスを抱えていた――それは、いまだに性経験がないこと。恋愛を知らずに年齢を重ねてきたことが、まい子の自信を奪い、日常生活にまで影を落としていた。そんな現実を変えたいと願い、彼女は「自分を変える第一歩」として、恋愛や人との関わりに積極的に踏み出していく。
そんな中で出会うのが、同僚の男性・鍵谷。穏やかで落ち着いた彼に惹かれ、少しずつ心を開いていくまい子。ぎこちないながらも二人の距離は縮まり、やがてまい子は「初めての恋」を経験することになる。戸惑いや不安に揺れながらも、鍵谷との関係を通して、自分が本当に望んでいるものを見つめ直していく姿が丁寧に描かれていく。
しかし物語はまい子だけの成長譚にとどまらない。同じ職場や周囲の女性たちもまた、それぞれに人生の悩みや転機を抱えている。
-
長年同棲していた恋人に別れを告げられ、新しい一歩を踏み出す39歳の味園。
-
久しぶりに恋人ができたことで、恋愛の喜びと不安を再び感じる塚田。
-
家事・育児・仕事に追われながらも「自分らしさ」を取り戻そうともがく母親・染井。
-
40代を迎え、独身としての自由と孤独のはざまで揺れる沢。
-
そして、43歳になり「おばさん」という言葉を前向きに受け止めながら、日常の中に幸せを見つけようとする磯部。
彼女たちの姿は、誰もが抱える「年齢」「恋愛」「結婚」「家庭」「孤独」といったテーマを映し出す鏡のようである。
『瓜を破る』は、まい子が自分の殻を破って初めての恋を経験する物語であると同時に、登場する女性たち一人ひとりが「人生の選択」に向き合う群像劇でもある。華やかな恋愛や奇跡的な展開ではなく、現実的で等身大の人間模様が静かに、しかし力強く描かれていく。
読者はまい子の成長に共感しつつも、他のキャラクターたちの姿からも「自分の今」や「未来」を重ね合わせることができるだろう。
感想
これ…タイトルからして攻めてるな、ということ。
「瓜を破る」=「殻を破る」「処女を卒業する」という意味合いがあるんですが、こんなに直球で潔いタイトル、逆に清々しいです。笑
主人公の香坂まい子は30歳オーバー、恋愛経験ゼロ。正直、最初は「ありがちな設定かな?」と思いきや、読み進めるとめちゃくちゃリアルで刺さってきます。彼女の「恋愛したことない…」「経験ない…」という劣等感が痛いほど分かるし、そこから必死に自分を変えようとする姿は応援せずにいられません。まい子を見ていると「自分も30歳のとき何やってたっけ…」と無駄に自己反省モードに入ってしまいました。
そして相手の鍵谷さん。これがまたいい味を出している。イケメンの王子様というわけではなく、落ち着いていて包容力があって、「大人になったらこういう人と付き合いたい」って思わせてくれるリアル男子。彼とまい子のやり取りは、キュンというより「じんわり温かい」感じで、読んでて心がやわらかくなります。
さらに面白いのは、この作品が主人公の恋愛一本じゃなくて、周囲の女性たちの群像劇になっているところ。
39歳で同棲解消された味園さんの切実さとか、子育てに追われて自分を見失いそうな染井さんとか、40代独身で自由と孤独の狭間にいる沢さんとか…。みんな「わかるわ…」ってなる人生のリアルを抱えていて、どのエピソードを読んでも「そうそう、こういう人いる!」と頷かされます。
少女漫画的な「壁ドン」「強引キス」なんて一切なし。むしろ「スーパーの買い物袋が破けたときに助けてくれる」とか「疲れた顔を気づかってくれる」みたいな、地味だけど本当に大切な瞬間が描かれていて、そこが逆にグッとくるんですよね。
吉永

瓜を破る 最終回の結末予想
主人公・まい子の未来
-
まい子は鍵谷との関係を通じて「初めての恋愛」を経験し、長年のコンプレックスを乗り越えます。
-
最終回では、彼と穏やかに支え合うパートナーとして歩み始める姿が描かれるでしょう。
-
「初めて」に縛られていた彼女が、最後には「自分は自分のままでいい」と自然体で笑えるラストになるはず。
-
結婚や妊娠といった分かりやすいハッピーエンドよりも、「これからの人生を一緒に過ごそう」と互いを認め合うシーンで幕を閉じるのが、この作品らしい結末だと思われます。
周囲の女性たちの結末予想
-
味園 … 長年の同棲生活の失敗を経て、やっと「自分の人生を生きたい」と思えるようになる。再び誰かと恋をする未来が暗示されそう。
-
塚田 … 新しい恋人と付き合い続けるか別れるかは分かれ道だが、どちらに転んでも「感情を表に出せるようになった」という成長が描かれそう。
-
染井 … 家族・仕事・自分の時間のバランスを見つけ、「母親としても一人の女性としても幸せでいられる」と思えるラストへ。
-
沢 … 独身のまま自立を貫きながらも、友情や趣味を通じて「自分だけの幸せ」をつかむ。結婚だけがゴールじゃないことを体現するキャラに。
-
磯部 … 日常の小さな喜びを噛みしめながら、「今の自分が一番好き」と言えるようになる。物語を締めくくる“人生の達人”的存在になるかもしれません。
◆ まとめ
最終回は、派手な事件や奇跡的な展開ではなく、「それぞれの女性たちが、自分の人生を肯定できる」 という静かなハッピーエンドになると予想します。
吉永
ーー コミックシーモアなら初回登録で70%OFF ーー


