ネタバレ8話
街では既にザカリー・キャンプスが田舎の弱小貴族の娘を捕まえたことが話題となっており、そんな中を駆ける馬車にはアニェスとデイジーとローズが結婚式場に向かっていた。式場ではジュディが雁の群れを眺めているところに一行が訪れ、ジュディの決断のおかげでフォレットの街は潤っていることを教えられた。
そして事情を知らないデイジーは「キャンプス家の人がドレスをいっぱいくれたの!お姉様は毎日こんな暮らしができるの!とっても幸せね!」と純粋にジュディを羨ましがっていたが、空気を読んだアニェスによりデイジーとローズもその場から離されていった。
その後ダンスホールに出たジュディは顔見知りの貴婦人に祝福されつつ、レイナ公爵夫人は「こちらお部屋までの道が臭くてたまらなかったわ」とザカリー家の取り巻き達、すなわち平民の下品さを小馬鹿にしていた。そしてメインホールに向かっていこうとするレイナにレナード・キャンプスの肩がぶつかってしまい、レナードは小綺麗に謝った。
レイナは思ったよりは躾がいい、と評しつつも「私はあなた方に命令する立場の人間よ」と言い張りその場を後にした。残されたレナードは拳を握りしめ、貴族に対して怒りを抑えていた。
一方でジュディにもフォレットからの来客があるとのことで、みすぼらしい格好の者は式場に入れないとのザカリーからの言いつけで外で待っていることを伝えられ、ジュディも式までには帰ると約束して”来客”の元に向かった。
感想7話8話
強制的な結婚
ジュディは正義感が非常に強いので、1人の人間としてのジュディ・フォレットよりもフォレット家の後継者としての役目を優先してザカリー家に降る決意をしました。当然に婚約者のウォルターと引き離され、強制的に好きでもないレナード・キャンプスとの結婚の決意を固めるまでにも相当な葛藤があったはずですが、立派です。
やはり貴族であることからその責任はただ1人のものだけではなく、領地民全体にまで行き渡ります。ジュディの言うように、仮にウォルターと結婚していたらキャンプス家からの経済制裁は解けずにフォレットの領地にクラス人々は生活に困窮することになり、税収の途絶えたフォレット家は帝国からも見放されてしまう事になり、結果的に父も没落貴族として烙印を押されてしまうことになります。
であれば自分の身を差し出すしかない、もう一回言いますが立派な判断です。
純粋な皮肉
そして名目上お祝いとしてジュディを訪れたアニェスたちですが、子供のデイジーはまだ事情を理解していません。そのため彼女の言葉はかなり辛辣に響いたはずです。
キャンプス家の人が素敵なドレスくれたの!
お姉様は毎日こんな暮らしができるなんて幸せね!
実際には全く幸せではないのに、子供から見たらそう見えるのかもしれません。ただここでもジュディは笑顔を絶やさなかったのはさすがフォレットの後継者。貴族として、大人としての責務を全うしている部分にも立派な決意を感じました。
来客の正体
そして最後に、結婚式当日。さらに挙行直前にジュディを訪れた人物は誰なんでしょうか。もしかしてウォルターじゃね?と思ったのは私だけではないはずです(笑)
フォレットの人間
みすぼらしい格好をしている
ジュディと直接話したい
今日が結婚式であることを知りつつもどうしても話したい意志すら感じる、そんな人物はウォルターしか思いつきません。正式にキャンプス家の人間になってしまう前に話しておきたい、そんなところでしょうか。とはいえ仮にウォルターだとしたら気をつけねばなりません。
元婚約者と一緒にいるところを見られてしまえば貴族達はおろかザカリー家からも後ろ指をさされることになり、結果的にフォレット家が没落するエンドが見えてきます。誰だとしても平民の身分では式場に入ることすらままなりませんので、バレないように逢瀬してください!
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