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漫画「できても、できなくても」をネタバレ解説
桃生(ももう)翠は結婚を控えた32歳の女性。結婚に向けて受けたブライダルチェックで「不妊症」であることが判明し、婚約者から突然婚約破棄を告げられる。しかもその婚約者が職場で別の女性と親しげにしている場面を目にしてしまい、職場でも不妊のことが広まって肩身の狭い思いをすることに。精神的にどん底に沈んだ翠は会社を辞め、自暴自棄の一夜を過ごしてしまう。
そんな最悪の時期に出会った人物たち――年下のイケメンや、偶然再会した著名な建築士・広瀬など――との関わりを通して、翠の生活と心は少しずつ動き始める。人間関係や恋愛が複雑に絡み合い、愛や家族観、社会からの期待(“普通”であることへのプレッシャー)といったテーマが物語の核になる。
吉永

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できても、できなくても 主な登場人物は?
| 名前 | 年齢・職業など | 特徴・関係性 |
|---|
| 桃生 翠(ものう すい) | 32歳。建設会社勤務など会社員。 | 本作の主人公。不妊症がブライダルチェックで発覚し、長年付き合った彼氏に別れを告げられたり、職場でそれが噂になったりして退職するなど苦しい状況に陥る。人より他人を優先しがちな性格、自己評価や幸せのかたちについて葛藤を抱えている。 |
| 月留 真央(つきどめ まお) | 年下(26歳)イケメン。 | 翠が心身ともに落ち込んだ状態のときに出会う人物。ナンパされたところを助けてくれるなど、翠の再出発のきっかけになる存在として登場。年齢差や背景の違いなどから、関係性に葛藤を含む展開になることが予想される。 |
| 元彼(彼氏) | 同じ会社に勤務 | 7年付き合っていた。ブライダルチェックでの不妊症発覚をきっかけに、翠と別れる。さらに、別れた後すぐに社内の別の女性と親しくしている姿を見られてしまうなど、翠の苦境を深める要因となる。 |
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作者「朝日奈ミカ」さんとは?
「朝日奈ミカ(あさひな ミカ)」は、主に 電子コミック配信サイト「コミックシーモア(Cmoa/シーモアコミックス)」 を中心に作品を発表している日本の漫画家・作家です。以下、分かっている情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 活動媒体 | 主に電子書籍(コミックシーモア等)で作品を配信 |
| レーベル | 「恋するソワレ」「恋するソワレ+」など、女性向け恋愛マンガ系レーベルでの連載がある。 |
| 代表作 | 『できても、できなくても』 |
| 『できても、できなくても』について | 2022年3月より連載開始。恋愛・不妊などデリケートなテーマを扱った作品。 登場人物・チャンス・葛藤を描いたストーリーが読者に支持されている。 この作品は2025年10月よりテレビドラマ化されて放送中。 |
| 他の作品例 | 『命に関わることじゃなし』など、BL系を含む作品も手がけている可能性あり。 |
| SNS・発信 | Instagramアカウントが存在し、最新話の配信情報や創作の状況などを投稿している。 また、X(旧Twitter)でも作品の告知や心境についてつぶやいている。 |
『できても、できなくても』のあらすじ・特徴
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主人公・桃生翠(みのう みどり)は、結婚を見据えて受けた検査で「不妊症」という結果が出る。これが原因で婚約破棄され、職も失い、精神的にも追い詰められていく。
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その後、ある出会いから年下の男性と関係を持ち、そこから物語が展開する。
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不妊・婚約破棄・女性の自己実現など、「恋愛だけでない」人生の葛藤・社会的プレッシャーを描く要素が強い。
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全話数・巻数等は、連載が終了している(最終が21話であるとの情報もある)という報告も見られる。

できても、できなくても ネタバレあらすじはこちら
| 1話 | ||
第1話ネタバレ
主人公の 桃生 翠(ものう すい) は、32歳で結婚を目前に控えていた。長年付き合っていた彼と職場でも交際しており、幸せな未来を信じていた。しかし、結婚前の “ブライダルチェック” を受けた結果、医師から「残念ですが、あなたは不妊症です」という宣告を受けてしまう。
その事実を知った彼氏は、翠に別れを告げる。しかも、彼は社内の別の女性と親しくする姿を見せつけるように振る舞い、不妊が理由で別れたことを周囲へ匂わせるような態度を取る。社内では“不妊”というデリケートな話題が噂となり、翠は肩身の狭い思いをする。
傷つき、仕事を辞めざるをえなくなった翠は、心身ともに追い込まれる。自分の価値が「子どもを産めるかどうか」で測られるような世間の価値観に苦しめられ、自分自身を責める日々。
ある夜、絶望の中で出会った年下の男性との一夜の関係をきっかけに、翠の心は少しずつ揺れ始める。
翠は、年下で魅力的な男性 月留 真央(つきどめ まお) に出会う。真央は翠に優しく接し、傷ついた心を少しずつ癒していく存在となる。だが年齢差や過去の挫折、互いの内面に抱える闇が、二人の関係を簡単には進ませない。
また、旅行先や出張先で偶然再会する 建築士・広瀬 といった人物が登場し、翠の人生に新たな風を吹き込む。広瀬との交流は、翠にとってこれまで封じてきた自分の夢や生き方を思い起こさせる。
恋愛だけでなく、友人・職場関係・家族との軋轢も物語を揺さぶる要素として描かれる。かつての彼氏との因縁、元同僚からの冷たい視線、親友や妹との関係など、翠を取り巻く人間関係は単純ではない。
翠の妹・琳(りん)は、両親を早くに亡くしており、翠が年上ながら母親代わりに彼女を支えてきた過去がある。琳の結婚・妊娠などが物語に影を落とし、翠は姉として・妹として・女性としての葛藤も抱えることになる。
物語が進むにつれて、翠は自分の体の状態・過去の傷・将来への不安と真正面から向き合う必要に迫られる。不妊症という現実だけが彼女の人生を定義できないと気づき始める瞬間がいくつも訪れる。
一方で、真央と翠の関係や、広瀬との距離感、元彼との確執がクライマックスを迎える。どの男性を選ぶか、あるいは恋愛そのものを選ばないのか、翠自身の「幸せとは何か」を考えさせる場面が重く立ち込める。
物語後半では、翠は “子どもを持てないかもしれない” という現実を受け入れながらも、それだけで自分を諦めない姿を見せる。愛情、絆、人生の選択といったものが、「できる/できない」にとどまらない広がりをもって描かれる。
最終話が配信開始され、作品は完結を迎えたことが作者から告知されている。
結末では、翠は過去の痛みや世間の目と折り合いをつける中で、自分なりの人生と幸せを選び取る道を歩み始める。恋愛だけでなく、仕事・家族・時間といったモノサシを踏まえた上で、自分の価値を自分で見つけ出す決断がなされる。作品全体を通して、「できる」「できない」だけでは語れない人生の柔らかさと深さが描かれて終わる。
感想
読む前はタイトルの「できても、できなくても」という言葉に、“妊娠できる・できない”の話だろうと想像していたけれど、読んでみるとそれだけじゃない。
これは「愛せても、愛せなくても」「前に進めても、進めなくても」――
**“生き方の物語”**でもあるんです。
主人公・翠が受けた仕打ちは、まさに現代社会の縮図。
「不妊症」だと知った瞬間、7年付き合った婚約者が「じゃあ結婚は無理」と離れていく……
冷たすぎる!理不尽すぎる!!
でも、こういう“綺麗ごと抜きの現実”があるからこそ、この作品の感情描写がずしんと響く。
読んでいて思わず
「翠、よく耐えたな……」
と心の中で何度もエールを送りたくなります。
ボロボロになった翠が、年下男子・真央に出会い、少しずつ心を取り戻していく流れがとても丁寧。
ただの癒し系ではなく、真央もまた“心に傷を抱えた人”。
だからこそ、彼との時間は甘くも苦くもあって、まるで冬の朝の光みたいに“痛いほど温かい”んです。
この漫画が面白いのは、恋愛だけじゃなくて、社会の「女性の幸せ」への固定観念を真正面から描いているところ。
結婚、出産、キャリア、年齢――
世の中が勝手に決めつける“理想像”を、翠が少しずつ壊していく姿は読んでいてスカッとする!
「できても、できなくても、私は私でいい」
この言葉にたどり着くまでの心の旅が、涙と笑いと痛みで満たされていて、読後はまるで“心がデトックスされたような感覚”になります。
表情の描き方、沈黙のコマの使い方、セリフの余韻がどれもリアルで美しい。
恋愛マンガというより“人生マンガ”。
特に、翠が自分の体や過去を責める場面では、セリフがなくても痛みが伝わってくる。
一方で、真央とのやりとりにはちゃんと“ときめき”もあるから、読んでて感情がジェットコースター状態です(笑)
『できても、できなくても』は、
不妊や婚約破棄という重いテーマを扱いながらも、決して暗く終わらない。
翠は泣いて、転んで、それでもまた立ち上がる。
その姿を見ていると、「自分の人生も、まだこれからだ」と思わせてくれる。
吉永

できても、できなくても 最終回の結末予想
物語の根底には、「不妊を理由に価値を奪われた女性が、自分の人生を取り戻す物語」というテーマがあります。
そのため、最終回ではまず――
翠が元婚約者と完全に決別するシーンが描かれるでしょう。
おそらく彼が何らかの形で翠に“未練”を見せたり、
「今でもお前のことを思っていた」などの自己中心的なセリフを吐く展開になる。
でも、翠はもう振り返らない。
「あなたといた私は、幸せになるために必要な過去だった」
そう言って、笑って前を向く翠の姿がラスト前半のクライマックスになると思われます。
🌱そして、「できなくても幸せ」な未来へ
タイトルの「できても、できなくても」は、
“妊娠できる/できない”という意味に留まらず、
“恋ができても・結婚できなくても・誰かと生きても・一人でも”という
生き方の自由を象徴しています。
だから最終回では、翠が「子どもがいなくても、自分の幸せを選べる」と実感する場面が来るはずです。
💞恋愛の行方:真央との未来は?
翠と年下の真央(まお)との関係は、
一見すると“癒し”や“再生のきっかけ”のように描かれていますが、
物語が進むにつれ、彼の存在が翠に「生き直す勇気」を与えていくことが明確になります。
最終回では、
真央が翠に「子どもができなくてもいい、君と生きたい」と告げる展開が有力です。
「できる・できない」じゃなくて、
「誰と生きたいか」を選ぶ。
このセリフが核心テーマにぴたりと重なるため、
真央との再スタートが最終話の結末になる可能性が高いです。
ただし、ベタな“ハッピーエンド”にはしないのが朝日奈ミカ先生らしさ。
「恋人」ではなく「パートナー」としての未来を選ぶ、
そんな静かで現実的な幸せで締めくくられると予想します。
☀️エピローグ:翠の独白
ラストシーンでは、
数年後の翠が穏やかに暮らしている姿が描かれるでしょう。
真央と同棲しているか、もしくは一人で新しい仕事を始めているか。
どちらにしても、彼女のモノローグはこう語るはずです:
「“できない”ことばかりの私だけど、
それでも私は今日も笑って生きている。
だって、“できなくても”幸せになれるから。」
この言葉で物語が締まり、
タイトルの意味がすべて回収される――
そんな静かな再生エンドが最も自然です。
吉永
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