今回は『住みにごり』に登場する森田純夏がやばいと言われる理由について、久々にガチ考察記事を書いていきます。久々にここまでガッツリ”嫌な気分”になるマンガに出会いました。
なんとなくランキング上位にあったので読んでみると、気づいたら最新話まで購入していました笑
『住みにごり』に登場する森田純夏、通称”すーちゃん”は見た目も可愛らしく、人懐っこい性格にも関わらずにとんでもなく”やばい”ので、その理由を紐解いていこうと思います。
- 森田純夏がやばいと言われる5つの理由
- 森田がやばい言動をした直接的な原因
- 森田と西田憲の”にごりまくった”関係
- 森田の顕在的・潜在的な目的
それでは順番に説明していきます!
目次
住みにごりの森田がやばい5つの理由
まず初めに、森田純夏がやばいと言われる理由は大きく分けて以下の5つだと思います。
- 18歳の時に西田憲と不倫していた
- クズな親父との行為を撮影して脅迫のネタに使った
- 西田憲を追い込むためにフミヤに行為を迫った
- 自分に振り向かない腹いせに西田家を崩壊させた
- 西田憲に殺されようとした
ここだけでもとんでもないですが、おそらくこれらが原因だろうと考えます。ただ、上記の事実に至るまでに、森田純夏の人生は西田憲によって大きく歪められているので、必ずしも森田だけがやばいとは思いません。ですが、まずは客観的に”やばい”事実だけ御覧ください。
18歳の時に西田憲と不倫していた
森田が初めて西田憲(末吉の親父)と肉体関係を持ったのは18歳の時、その日森田はリクルートスーツを着ており就活生でした。彼女は父親の反対で大学進学することができず、泣く泣く就職の道を選んでいました。スポーツ、家庭、恋愛のどれもがうまくいかず、さらに実の父に進学を拒否されたことで精神が不安定になっていました。
そんな森田は西田家のことを「家族団らんの良い家族」と考えて憧れており、特に幼少期に自身の万引きをかばってくれた憲に対して恋心を抱きました。この時のことを百子は後に「子供のする顔ではなかった」と語るほど、おそらくガチ恋だったのでしょう。
そして今、あの時に憧れた人と車の中で二人きり。しかも慰めてもらえた、そんな状況で森田の方から憲にアプローチ。妻子持ちである憲も森田に応じてしまい、ここから二人の関係が始まってしまいました。
何度も体を合わせるうち、森田の独占欲は強くなり、ベッドの上で「憲と家族になる」という指切りげんまんを交わし(交わさせ)ていました。
吉永
最初に関係を持った時、憲は百子への罪悪感を感じていましたが、それも次第に消えていったのでしょう。
それに森田からしたら本気だったのでしょう。その純粋な恋心を野心に変えたのは憲です。
こう考えると森田がかわいそうに感じてきました。
クズな親父との行為を撮影して脅迫のネタに使った
しかしその指切りも、百子が倒れたことで破られることになってしまいました。
いかにクズ親父といえども百子のことは大好き。その気持ちは嘘ではないのです。そして一方的に森田とは「もう会わない」と言い張りますが、「最後に一発だけ・・・」と何度もホテルで逢引。
この時、森田的には「指切りげんまんしたのにまだ百子を優先するのか」という怒りが芽生え、というよりもその怒りをはっきりと自覚し、ここで野心に変わったと思われます。
もう会わないと頑なであった憲に1枚のDVDを手渡してその場は別れましたが、その中には二人の行為、そしてはっきりと西田憲の姿が記録されていました。
「証拠はある。いつでもお前の家族は壊せるからね♡」というこの上ない恐怖郵便だったわけです。
西田憲を追い込むためにフミヤに行為を迫った
ここから森田の目的は歪み、「憲と一緒になること」ではなく「憲にダメージを与え、西田家を崩壊させること」に変わりました。後に森田も語っていますが、「誰しもが他人を使って気持ちよくなっている」とのこと。
クソ親父・西田憲も森田を使って肉体的快感を得ているし、末吉も同様に肉体的快感、そして好きな人に好きと言われる快感を得ているし、それは森田自身も同じ。西田憲にぞんざいに扱われていても、いつか一緒になることができるという希望に快感を見出そうとしていたのかもしれません。
しかしリミットブレイク後の森田の目的は「西田憲を追い込むこと」に変貌しており、つまりは「西田家に入り込み、憲に精神的ダメージを与えること」となっていました。だから末吉に近づいたり、最終的にはフミヤにも行為を迫りました。さすがにキモすぎて途中で終わりましたけどね笑
吉永
単なるメンヘラ女に見えますが、元々は純粋に恋心に溢れた少女だったのです。
憲も語っているように「あの雨の日に森田を車で拾わなければ」、それは単なる”憧れ”に過ぎなかったのかもしれません。
しかし起きてしまったことは事実であり、結果だけ見ると大人である憲が性欲に負けたことにすべてが起因しています。
大人は正しい判断ができるから”大人”なはずなんですけどね。
西田家を崩壊させた
そしてあの日、森田は西田家を訪れ、わざわざ長月まで呼び出した上、これまで起こった出来事をすべてついにバラしてしまいました。わざわざ憲のつけていたピアスを自分の耳につけて、百子を指名した上で、です。
これにより「百子一筋」を自称していた憲の10年の不倫関係が白日のもとにさらされ、すべてが明らかになりました。激昂した憲により◯害されそうになりますが、フミヤによりなんとか死者は出ずに済みました。しかし、この怪我が原因で憲と森田は入院、退院後に二人共失踪することとなりました。
西田憲に殺されようとした
後日談のようになりますが、入院中の森田により、彼女の目的が明らかにされています。
- ひたすらに求めていた西田憲と百子の関係は既に壊れていた
- アホらしくなって西田憲を追い込む
- 憧れの西田家を崩壊させる
- 最後に西田憲に殺してもらう
このように、いわゆる”自暴自棄”のような思考に走っていたのかと私は思いました。死ぬほどほしいモノに手を伸ばしてもどうしても届かない、だったら全て壊して自分も消えよう・・・みたいな感じだったのかと思います。
吉永
ほんとにそれくらいのレベルです。
しかも憲と百子に関しては結婚もしてますし、さらに子供もいるのである意味崩し難い絆があります。
狭い街でその地獄の光景を目にしなければいけないならば、すべて壊してしまおうと無意識で考えていたのかもしれません。
森田の目的考察
さて、私はここまで「森田がやばいと言われる5つの理由」について私なりの考えをまとめ、途中で森田の作中から読み取れる「目的」についても書いてきました。ただそれはあくまで表面的な目的であり、顕在意識的な部分です。森田の心の底ではもっとわかりやすい目的があったと思っています。
- 好きな人に振り向いてほしい
- 憧れていた家族がほしい
めっちゃ簡単に言うとこれが森田純夏の目的だったのかと思ってます。
好きな人に振り向いてほしい
まず、幼少期に万引きをした森田を助けてくれた憲に恋心を抱いたのは本当だと思います。そこから長年経っても変わらずにその気持ちを持ち続けており、あの雨の日に爆発してしまったのでしょう。
ここで森田は肉体関係を持ったことで憲への依存度が高くなり、いつしか「自分のものにしたい」という独占欲が出てきてしまいました。しかし憲にとっては単なる遊びであり、いたずらであり、決して本気ではなかったのです。
しかし憲の気持ちと相反して森田の気持ちは増長し、手段を選ばなくなっていったと考えられます。どんな手段を使ってでも憲を手に入れたい、その結果があの「浜名湖ドリーム」だったのかと思います。
好きな人と結ばれたい、でも決して結ばれることができない、そう悟った瞬間からその強すぎる恋心が歪んでしまったのでしょう。
元を辿れば少女の純粋な感情だったのかもしれません。
仲良し家族がほしい
そしてもう一つ、森田は「みんなが仲良くしている家族」が欲しかったのだと考えられます。
元々森田の家庭は裕福でした。製薬会社に務める父が建てたきれいな家に住んではいるものの、謎に雑用をさせられていたり、お金はあるはずなのに大学進学を許してくれなかったり。それに幼少期に親の気を引くために万引きをしたことを考えると、もしかしたら「かまってくれない」「さみしい」と感じさせるような家庭だったのかもしれません。
そんな森田は西田家のことを「家族団らんで仲良し」と決め込み、時々西田家の壁の外から中の様子を伺うほどに憧れていました。そんな仲良し家族に憧れていた森田は、いつしか西田家への憧れが憲への憧れにスライドしてしまった説もあるな〜と感じました。
幼少期から感じていた仲良し家族への羨望、そして自分を助けてくれた、かまってくれた西田憲への恋心が融合してあの雨の日につながったのかと考えています。
こう考えると森田の目的ってかなりシンプルなのかもしれません。好きな人と一緒に仲良し家族になりたい、ただこれだけだったのかな〜とか思いながらこの文章を書いております。
吉永
確かに森田の言動だけ見るとなかなかに”やばい”ですが、
いたいけな少女を弄んだ西田憲の方がだいぶ”やばい”と思います。
森田と親父の関係
ここまで長い文章を読んでいただいた方は分かる通り、私は森田に同情しています。そして悪いのは森田純夏ではなく西田憲であると考えています。その上で森田とクソ親父・憲の関係性を一言で言い切ります。
森田純夏によるクソ親父・憲への片思い
これが『住みにごり』を読んだ読者として客観的に感じた二人の関係性です。
どんな過去があったとしても森田が憲に恋愛感情を抱いたのは事実であり、強引に迫ってしまった結果、憲が手に入ってしまった。もっというと「手に入ったと勘違いしてしまった」からこそ二人の関係は”にごって”しまったのです。憲が「勘違いさせた」ことが”にごり”の原因なんですけどね。
森田は同年代の末吉が見ても可愛いレベルであり、同年代のイケメンもおそらく手にできるはず。それでも河童ハゲの汚めのおっさんに本気で恋していたんだと思います。適当な気持ちで憲が応じてしまったことで二人の関係は歪み、家庭崩壊へと至ったと考えています。
森田は死亡?
そしてここまで読んでいると分かる通り、森田は死亡していません。
すべてをバラしたあの日、憲により首を絞められてやばかったのは間違いありませんが、フミヤにより一命を取り留めています。その後入院して、無事に退院して以降の消息は不明ですが、退院している以上死亡している説はないと思います。
吉永
「住みにごり 森田 死亡」という検索キーワードがあったので一応回答してみました。
おそらく途中まで読んだ方々が調べていたのだと思いますが、一応退院してますのでご安心ください笑
まとめ
さて、『住みにごり』の森田純夏がやばいと言われる5つの理由を始めとして、様々私の感想を書き綴ってまいりましたが、ここで終了です。
どうしても森田が可哀想と思ってしまうのは私だけではないはずです。どんな未来でも掴み取れるはずの18歳だった森田が、憲に勘違いしてしまったことがきっかけで、西田家に”にごり”が生じ、最終的にはこんな結果になってしまいました。
最初の過ちから10年、あの時18歳だった森田も事件時点で29歳の大人になっています。それでも当時の憲の年齢よりは当然に下だと思います。やはり18歳といえどもまだまだ子供であり、感情的な言動が強い時期ですから、我々大人が冷静に判断ないといけないと強く感じました。
現在『住みにごり』は新章に突入し、新たな局面を迎えています。あのフミヤが『呪術廻戦』の花御を彷彿とさせる出で立ち、言動で半グレと戦っています笑
https://times.abema.tv/articles/-/10001978より引用
現在は森田は登場していませんが、きっとまた登場してくれることを期待してます。『いい女は幸せにならなきゃいけないもんだ』と誰かが言ってましたし、今後も森田の再臨を楽しみに読み続けていきます。