国民ボタン1話2話3話のネタバレを掲載しています!1話2話3話では、普通のサラリーマン佐藤太郎の前に、突如として悪魔が現れて謎のボタンを手渡してきた。後に「国民ボタン」と呼ばれるこのボタンが佐藤の、そして日本国民全員の生命を左右することになる・・・。1話2話3話のネタバレを見ていきましょう!
国民ボタンネタバレ1話
6月25日、深夜12時を回った頃、男の家のチャイムが押されていた。
深夜にも関わらずにチャイムは鳴り響き、めんどくさいながらも扉を開けると大雨の中、一人の奇妙な男が立っていた。男は「佐藤太郎様ですね?」「この度はご当選おめでとうございます」と告げ、「悪魔」と書かれた名刺を差し出し、これが悪魔との初対面となった。
渋々家に悪魔を入れると、佐藤は悪魔にお茶を出し、目の前に座る男にある角、異常に長い耳たぶを見ていいしれぬヤバさを感じていた。しかし敵意がなさそうに見えたので一旦話だけ聞いて追い返そうと、一応要件だけ聞いてみた。すると悪魔は指パッチンをした。
佐藤の目の前に奇妙なボタンが何もなかった空間から出現し、「改めましてご当選おめでとうございます」「あなたはこのゲームの選択者に選ばれました!」と告げ、一方的ににルール説明を始めた。
- 2つのボタンのうち1つを1ヶ月以内に押す
- 片方は何も起こらない
- ハズレを押すと日本国民全員が死ぬ
6月25日を起算日として、7月25日まで押さなければ「やはり日本国民全員が死にます」と高圧的に告げ、佐藤はそのプレッシャーから押せないと感じてひとまず悪魔を部屋から追い出し、悪魔のボタンを投げつけて部屋の鍵を閉めた。そして部屋に戻るが、先程悪魔に投げつけたボタンは何故か自分の部屋に置いてあった。
意味もわからずにボタンを持って会社に向かい、一応の事情を説明するが同僚はもちろん信じない。しかし佐藤はボタンに継ぎ目がないこと、小さいのに異常に重いこと、そして悪魔の存在から半信半疑の状態だった。そして同僚はボタンを持ち上げて自動販売機の横のゴミ箱にボタンを投げ込んでしまい、そそくさと佐藤を仕事に連れ戻した。
その日佐藤はいつもどおり仕事を終え、部屋に戻ると・・・
先程捨てたはずのボタンは机の上に置いてあった。
国民ボタンネタバレ2話
次の日、佐藤は警察にボタンを持ち込み相談に向かっていた。
当然警察も佐藤の話を信じず、類似した被害届も出ていないと告げ、ボタンを持ち上げて適当にボタンを押そうとしたので佐藤は思わずその手を静止した。警察はそれに気分を悪くして、ボタンを持って帰るように告げた。
会社に戻った佐藤はネットで検索してみても何もヒットせず、残る手段としてボタンの写真を撮ってSNSにあげてみた。しかし何の反応もなく、弁当をレジに持っていった。対応してくれたのはおそらくは東南アジア系の男性であり、弁当をレンチンしようとしたところで、急に苦しみ始め、胸を抑えてその場に倒れ込み、そのまま亡くなってしまった。
帰宅後、ニュースから以下の情報が流れてきた。
- 全国的に同時多発的に死亡事故が起きていた
- 犠牲者はすべてA国出身者である
- A国内でも全国民が死亡していた
佐藤は悪魔のボタンを見て、嫌な予感を感じていたまさにその時、玄関のチャイムが鳴った。おそるおそる扉を開くと、そこには自衛隊員数人と眼鏡の女性が立っていた。女性は内閣官房箱型装置対策推進室の梅鉢と名乗り、佐藤が投稿したボタンの写真を持ち、その話を聞きに来たと告げ、勝手に中に入ってきた。自衛隊員がボタンを発見して、佐藤を同伴して車に押し込んだ。
梅鉢は勝手にボタンを押すが、佐藤には何も起こらなかった。梅鉢によると佐藤以外が押しても意味はないとのことで、A国民が死亡したのはA国内で発見されたボタンによるものであるとのことだった。
- ボタンは各国に1つずつ配られている
- 現状8つの国にボタンが配られている
- ボタンを破壊して中身を調べようとして全滅した国がある
- 白、黒どちらがハズレかは各国で異なる
- 期日までにボタンを押す他に手段がない
そして佐藤にその全権が委ねられていると梅鉢は淡々と告げた。
国民ボタンネタバレ3話
3時間ほど車を走らせ、到着した先で窓もない刑務所みたいな部屋に佐藤は通された。
そこでニュースをつけると「ボタン保持者は既に保護した」旨の発言を政府関係者が行っていた。また佐藤は例の投稿によりネットの有名人となっており、個人情報が流出していることを知り、佐藤の母が無理やりインタビューされている様子までがネットに晒されていた。
梅鉢により家族全員が保護されていると告げられたが、弟がいじめに遭い、軽いけがをしていることを知り、佐藤は意味もわからずに罪悪感を感じていた。その後悪魔のボタンに関して、様々な憶測がネットを駆け巡っていた。
- どこかの国や組織によるテロ攻撃の可能性
- 悪魔による人間の選別
- そしていずれ「国民ボタン」と呼ばれるようになった
国会議事堂前に多くの人が集まり、国民ボタンに対する政府の対応に関して怒りを顕にしていた。しかし中では政治家達が国民の愚かさを嘲笑っており、国連加盟国とは協定を結んだものの各国がどこまで本当のことを言っているのかは以前不明なままだった。
今後の方針として、ギリギリまでボタンを押さずに各国の動向を見ることで意見はまとまっていた。日本が先進国の中では期限が最後になるために、その頃には各国の勢力図が今とは異なっているだろうという認識だった。
その後国民の間では「押す派」と「押さない派」で意見が割れており、一応の国民投票の準備が進められていた。そして2週間後、日本初の国民投票が実施された。投票率は国民の7割を超え、総理大臣のもとに開票結果が届けられた。
結果は・・・
- 押す派363,222,341票
- 押さない派363,222,341票
の全くの同票となり、梅鉢もこうなっては佐藤の決断を待つほかないと告げ、佐藤は悪魔の指パッチンの音を脳裏に感じていた。そのプレッシャーで嘔吐してしまい、悪魔の指定した期限まで後5日に迫っていた・・・
世間では「悪魔教」と呼ばれる過激思想を持つ集団も現れ、渋谷でデモを起こすまでに組織は大きくなっていた。さらに報道では所々から煙が立ち込めており、警察隊と市民の間で衝突も起こっていた。市民感情と警察隊の思惑も複雑なところであり、デモ隊の意見に心が揺れる鎮圧隊もいた。
しかし他の警官が間に割って入るがそこに火炎瓶が飛んできたことで、騒ぎは一気に大きくなっていった。その様子を109のビル上から見ていた悪魔は人間の愚かさを実感してほくそ笑んでいた。