かつて女の子だった人たちへのネタバレ6話です!6話では、親からの絶え間ない賞賛の下で育ち、美しさが全てと信じていたレミは、自身の価値観に疑問を抱き始めていた。かつての輝かしい日々はもはや過去のものとなり、レミは新たな現実に直面していた。自己価値を外見だけに依存することの限界を痛感し、彼女は生き方を見つめ直すことを余儀なくされていた。早速6話のネタバレを見ていきましょう!
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ネタバレ6話
レミの家では昔、父は母の容姿を罵倒し、母はレミに「あなたは可愛くなければいけないの」と、自分にないものを押し付けるようになっていた。
そして母からも父からも「かわいい」とい言われて育ったレミの価値観はいつしか壊れ、友だちを見て優越感に浸るようになっていった。そうやって26年間勝ち組になってきたレミだったが、すべてを失ってしまった。マンションの家賃も払えず、額に傷だけが残った。
母に無心するために電話をかけるものの、母の懐事情を考えるとすぐに金の話はできない。母によると5年前から父とは別居しているらしく、「父が嫌い」というところで初めて母と意見が一致した。とはいえマンションの家賃が変わるわけでもなく、郊外の安いアパートに引っ越すことになった。
翌日、出勤するとレミは管理部に異動の辞令を言い渡された。管理部はいわゆる窓際族であり、花形の営業部から奥に追いやられようとしていた。課長によると、レミが風俗で働いているなどの噂が尾を引いているらしく、もう決定事項になっているようだった。面談室を出ると同僚も事情を知っているらしく、レミの焦った顔を見てにやにやしていた。
こうして男も仕事も、何もかも失ってしまった。それでも日々は続いていく。化粧品のランクも下げ、過去に買った服を着回して、美容院で巻いてもらっていた髪も自分で巻くことにした。そして管理部に出勤すると、周りの同僚はレミが一応挨拶をできることに驚いていた。正直辞めたい、でも借金がある状態で会社を辞めることはできない。
敬士は詐欺の容疑で逮捕され、FX関連の先輩とともに捕まったと風のうわさで聞いた。これでレミのお金は帰ってこない。そしてユミは旦那と一緒に海外で楽しい人生を過ごしていることだろう。ユミはブスだけど、レミにないものをたくさん持っていたような気がする、でももう会うことはない。
そして昼休みに入り、トイレに向かうと地味な眼鏡の女性社員がお弁当の写真を撮ろうとしていた。良い角度を探しているようだったので「加工アプリ使えばいいじゃない」と声をかけると女性社員は驚き、加工はしない主義だと語った。その社員のノーメイクっぷり、ダサい髪を見て気に食わなかったが、女性社員は「自分が何に時間をかけて、何に勝ちを見出すかは自分で決めていいと思います」と語った。
『女はかわいいのが正しい』
その呪いの言葉が静かに消えていくのを感じていた・・・
感想6話
カンナ
ここまで転落してようやく気づいたのか、いや気づけただけまだよかったと思います。
レミもたいがいクズだと思っていましたが、それ以上に毒親だったということですかね~
レミの価値観
レミの価値観「女は可愛いのが正しい」というものは、彼女の幼少期からの経験に由来します。幼い頃から両親に「かわいい」と言われ続けたことで、彼女は美しさや可愛らしさが高く評価されるという認識を内面化しました。この価値観は、彼女が友達を見下し、優越感に浸るようになるほど強固なものとなりました。26年間、この信念に基づいて「勝ち組」としての自己認識を維持してきました。
しかし、レミの人生が転落すると、彼女の価値観は試されます。経済的な困難に直面し、親からの援助も期待できなくなり、仕事でも窓際族に追いやられるなど、彼女の社会的、経済的地位は低下しました。かつての輝かしい日々は過去のものとなり、生活の質も下がっていきます。
レミの状況が一層厳しくなる中、彼女は同僚の地味な眼鏡をかけた女性社員との出会いを経験します。この女性社員は、レミの価値観とは対照的に、外見や他者の評価に依存しない生き方をしており、自分自身が何に価値を置き、何に時間を費やすかを自分で決めることの大切さを説きます。この出会いは、レミにとって大きな影響を与え、彼女が長年信じてきた価値観を再考するきっかけとなります。
このようにして、レミの価値観「女は可愛いのが正しい」という呪縛は徐々に解けていくのを彼女自身が感じ始めます。外見や他人からの評価に固執することから脱却し、より自分自身の内面と向き合うことの重要性を学んでいくのです。
カンナ
他人からの評価がイコール自己評価ではないですし、それに気づけただけまだマシだったのかと思います。まだ26歳だし、ここから真っ当に生まれ変わってほしいものです。
レミと父親
レミが「女は可愛いのが正しい」という価値観を身につけたのは、主に両親からの影響によるものですが、彼女が父親を嫌っていたという点は、表面的には矛盾しているように見えます。
この矛盾を理解するためには、レミの内面と彼女の父親との関係性を深く掘り下げる必要があります。父親に「かわいい」と言われ続けることで、レミは外見や他者からの承認を非常に重要視するようになりました。しかし、これはレミ自身の内面や個性を評価することではなく、単に外見上の特徴に価値を置くことに過ぎませんでした。このような承認は、レミの自己価値感を育むものではなく、外見に対する過度な依存や他者の承認を求める無意識の圧力を生み出します。
一方で、レミが父親を嫌っていたという事実は、彼女が内心ではそのような表面的な承認に対して反発を感じていた可能性を示唆しています。彼女の内面には、外見や他者の評価だけではない自己の価値を求める望みがあったかもしれません。父親による「かわいい」という言葉が、レミにとっては自分自身を真に理解し、尊重することのない表面的な承認に過ぎなかった可能性があります。これがレミの父親に対する反感の根源となっていたと考えられます。
このように、レミの価値観の歪みと父親に対する嫌悪感は、彼女が真の自己理解と自己尊重を求めているが故の内面的な葛藤の表れであると考えられます。外見や他者からの評価に依存することによって生じる精神的な限界と、本当の自己価値を見出すことへの欲求との間の矛盾が、彼女の心の中で渦巻いていたのです。
カンナ
容姿しか褒めない親なんて空想上の生き物だと思ってますが、まあ実際にいるんでしょう。だからこそレミみたいに狂った価値観を持つモンスターが完成してしまったわけですし。
そう考えると子育てって難しいですね笑
5話 ⇔ 7話